環縫ミシンから進んだミシン開発

縫製機能から区別したミシン種類の概念図 ミシンの特徴とエピソード
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米国ミシン製造業の勃興する1850年代以前、18世紀末からミシン開発は環縫ミシンから始まっていました。環縫ミシンは英国のトマス・セイント(Thomas Saint)が1790年に初めて製作したといわれます。

このミシンは水平送り板、垂直降下の実錐、実錐孔に糸を通す叉状棒、それを指示する腕、布の自動送出など「現在のミシンの要素となっている部分の基礎形を多く備えていた」といわれます。

その後、環縫ミシンは様々に改良されていき、米国に限っていえばジェイムス・ギブス(James E. H. Gibbs)、チャールズ・ウィルコックス(Charles H. Willcox)、ロビンソン・アンド・ロパー(Robinson & Roper)らが製作を始めました。

しかし、当時の環縫ミシンは利用糸の量が多く、縫目が膨らみ糸の締りが弱く、1本糸では解けやすい欠点をもちました。

ジェイムス・ギブス(James E. H. Gibbs)、チャールズ・ウィルコックス(Charles H. Willcox)は、後に共同でウィルコックス・アンド・ギブス(Willcox & Gibbs)社を設立しました。

ウォルター・ハントの登場

それを打開した発明が1840年代米国のウォルター・ハント(Walter Hunt)による本縫ミシンでした。ハントの発明は振動腕を設置し、織機に似た糸運びを揺動させて糸環を作り、そこに針糸を通過させたことに意義がありました。これは本縫ミシンにジグザグ縫機能を持たせた最初のものでしょう。

図 8 縫製機能から区別したミシン種類の概念図

縫製機能から区別したミシン種類の概念図

縫製機能から区別したミシン種類の概念図 via 井上孝編『現代繊維辞典』(増補改訂版、センイ・ジヤァナル、1965年)、田中千代『服飾事典』(増補版、同文書院、1973年)

その後、米国では環縫ミシンと本縫ミシンの両方で開発が重ねられ、1851年のアイザック・メリット・シンガー(Isaac Merritt Singer)の登場をもって「シンガーを最後として漸く完成された感がある」段階に至りました。

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