ミシンにも≪人工頭脳≫の時代がやってきました

ミシンの広告
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ミシンにも≪人工頭脳≫の時代がやってきました

この広告は、ジューキミシンが「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁に掲載したものです。

ジューキ社のフルオートジグザグミシン「HZR-731型」が載っています。

家庭の衣生活を支えるジューキの技術と称して、本誌では比較的新しい広告として次のような広告リード文が出ています。

はじめてご紹介します。
ふつうのジグザグ模様やボタンホールや豪華な刺しゅうなど…すべて自動的に縫いあげてしまう≪人工頭脳≫ミシン。フタのなかに、いろいろの縫いかたをおぼえている記憶装置(ビルト・イン・カム)が組みこんであります。「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁

人口頭脳搭載のミシンとしては少なくとも初登場したジューキ社の広告です。

見かけは複雑ですが、ぜんぜんおテマのいらない完全オートマチック機構。
ダイヤルをまわすと≪人工頭脳≫が働いて記憶装置に指令…。針がひとりでに模様縫いをはじめるというシクミ。「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁

仕組みを説明しているようで、機能を説明している点が面白いです。

キーアイテムはダイヤルです。

ミシンの世紀で紹介している型番別のミシンカタログでも、しばしばダイヤル搭載のミシンを目にします。

いままで想像もできなかった、新しいミシンの誕生です。
なめらかにキレイに縫いあげる装置…。≪ロータリックス≫もついています。
500円の月賦予約でどうぞ。「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁

ミシンにも≪人工頭脳≫の時代がやってきました。「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁

ロータリックスとは天秤につけるジューキ社独自の機構とのこと。

1950年代から1960年代まで呼称として使われました。

ロータリックスを機種名に含む主なものをあげると次のとおりです。

  • 1953年…ロータリックス HW-62B
  • 1959年…ロータリックス HZ-25
  • 1965年…ロータリックス HZD-731
  • 1966年…ダイヤロータリー6 HZD-956

参考 JUKI沿革 | 家庭用ミシンの沿革

フルオートジグザグミシン(HZR-731型)。ミシンにも≪人工頭脳≫の時代がやってきました。「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁

「主婦の友」の広告に掲載されるミシンですから「HZD-731(HZR-731)型」は家庭用ミシンに区分できます。

ジグザグミシンは本縫ミシンにジグザグ縫の機能を付したもので、家庭用ミシンに相応しいといえます。

本広告ミシンはHZR-731型とありますが、HZD-731型の誤記かと思われます。松下カタログで確認しましたが、両機種とも未登載でした。

ですが、工業用ミシンとして先行販売されていたと思います。

工業用ミシン劣化版が後の時代の家庭用ミシン最新版になるというのはミシン販売の世界史だからです。

広告リード文にはジューキ社の説明は次のようになっています。

≪人工頭脳≫と≪ロータリックス≫の名コンビ
家庭用・工業用ミシン・縫製機器・電子機器・掃除機・冷蔵庫・洗濯機
東京重機
カタログは、東京・新宿 東京重機ST-7係まで。東京重機株式会社「主婦の友」主婦の友社、1965年7月号82頁

それにしても、半世紀以上前の広告で人工知能(AI)って。

日本人っていつまで人工知能って言っているんでしょうね。

1000年後もAIとか人工知能とかと同じものを語彙を変えて触れ回っているんでしょう…。

アーメン。

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