ミシンが開発されて150年少し。
ミシンの被った誤解はこちらに述べました。
ここではもう少し文明論的にみて、ミシンの歴史的意義と現代への影響を見つめ直したいと思います。
ミシンの不遇
現代のビジネス社会や文明全体の進化のなかで、ミシンの重要性はほぼ完全に忘れ去られました。ふだん認識されることすらありません。
また、どういうわけか、歴史家や経済史家は現代産業史に対するミシンの影響をすっかり見落としてきました。
どうしてこうなった?
なぜミシンは、産業革命の重要機械、たとえば蒸気機関や刈り取り機などと一緒に開発されなかったでしょうか。
歴史家の功罪
歴史家や経済史家たちは産業革命(それは自動化の時代や機械の時代とも呼ばれる)がモダニズムへの扉を開いたことに同意します。
そのうえで、繊維産業における織物(布地)の製造におって、ヨーロッパとその植民地との両方が経済革命に進んだといいます。
その結果として、ある国々が別の国々の経済的奇跡を前進させた後に、どのようにして繊維工場の中心地が栄えたかを科学的根拠を示して説明します。
産業革命は、ジェニー紡績機、巨大な力織機、スチームエンジン(蒸気エンジン)、鉄鋼などの画期的な発見によってもたらされたと主流の歴史見解があります。
しかし、なぜこれらを指摘する歴史書は、同年代に使われはじめた1200万台のミシンについて、ほとんど無視をしているのですか?
ただし、ごく一部にミシンを取りあげた経済学者や歴史家がいます。
ミシンの意義
歴史家たちがミシンを見落としてきたことは、時代的にもおかしいことです。
当時に住んでいた世代はミシンにリスペクトを払って丁寧に保持していました。ですから、歴史家たちのミシン見落としは、注目に値します。
「ニューヨーク・タイムズ紙」は1860に特集記事を取りあげました。アメリカにとって、人類にとってとても実用的で重要な多くの新しい発明を世界に与えることの名誉とは、電信、刈り取り機や草刈り機、そしてミシンです。
19世紀半ばのアメリカ人の目には、ミシンは産業革命が発展途上中のあらゆるの部門に影響を及ぼすと写っていました。結局、ミシンはあらゆる産業部門に影響を与えました。
再び歴史家の功罪
歴史家のミス、謎は深まります。
歴史家が産業革命を織物生産と同一視したり、人類の生活と文化を同じと考えたりしているなら、なぜ歴史家たちの研究は、膨大な織物生産量を消化していく、布の縫合機械つまりミシンを見逃したのでしょうか?
キャンバス、シーツ、ドレープ、カーテン、敷物、毛布、タオルの製造をミシンは自動化するだけではありません。
ミシンはシューズ業界とアパレル業界の両方を機械化してきました。
18世紀から19世紀に至る産業革命。そのなかでも進化の目立った自動車に目を奪われたのが一因でしょう。
複雑な化学進歩を単純に編集しようと急いだのが近代史家たちの致命的欠陥です。
シンガーの機械が知られるようになった同時代に自動化時代の到来を告げられ、歴史家たちにミシンの重要性がわかりませんでした。
シンガー社などミシンメーカーが進めたミシンの歴史
アイザック・メリット・シンガーがミシンを発明する1年前の1850年。
ミシンの歴史で最も有名な名前をもつカラフルなキャラクターといえども、アイザック一人ではこの重要産業を生み出せませんでした。
1840年代・1850年代のすべてのミシンは小さな機械工場で製造されました。ミシン工場はまだ存在していませんでした。
ミシンの大量販売と大量販売の技術を導入した後のシンガー社は、ミシン業界の発展をリードしました。
シンガー社の最終的なリーダーシップとミシン業界の独占(事実上の統制)は、最初の家電産業生産の促進における中心的役割を証明しています。
シンガー社のおかげで、ミシンはアメリカの工場と家に浸透する最初の小型家電となりました。農村部や都市部のロケール、および世界の主要都市のすべてと無名の集落まで。
シンガー社製ミシンは長持ちし(一説によると耐久年数は1世紀)、簡単で使いやすく、手や足で動きました。いまだに世界中のいたるところでシンガーミシンは使われています。
現代企業に影響したミシン工場
ミシンの進化は、家電業界の進化を生み出し、リードしました。家電製造の進歩は、最も先進的で正確なプロシステムの進歩を要求します。
現代の企業プロセスは、産業革命の中で生まれた工場システムから発展しました。
この全体的な進化は、縫製業界向け機器(ミシンほか)の技術的進歩と密接に関係していて、工場に向けられているのです。
まとめ
シンガー社のおかげで、ミシンはアメリカの工場と家に浸透する最初の小型家電となりました。
農村部や都市部のロケール、および世界の主要都市のすべてと無名の集落までミシンはどんどん普及していきました。
しかし、同時代の歴史家や経済史家は、ミシンの影響をすっかり見落としてきました。
経済史という学問分野(研究分野)不安定な歴史をもっています。研究テーマが偏りやすく、その分、見落としも多い分野で、研究内容が蓄積されにくい傾向をもってきました。
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