この記事ではミシンのエピソード「出来あがった時の達成感と子供たちの喜ぶ顔(ジューキHZL-K10)」をご紹介しています。
今回、私のインタビューに答えていただいたのは母です。
母とは、私が高校3年生まで一緒に暮らしていました。
秋田県出身であり、現在も秋田県で暮らしています。1963年生まれの57歳。
そんな、母にミシンに関する想いや経験について尋ねてきました。
ミシンのメーカー
- 母が使用しているミシンのメーカーはジューキ
- シリーズはHZL-K10(カロス10)
家庭用ミシンです。基本の15パターンの模様を縫うことができます。 簡単操作で、はじめての人でも迷うことなく気軽に使うことができます。
家庭用ミシンには、直線・ジグザグ・ボタンホールなどソーイングを楽しむための縫い方が一台のミシンに揃っています。
手軽に使えるように、糸調子が自動調節される機能や、ボタン一つで返し縫いや糸切りが自動でできる便利な機能のついたミシンです。
家庭用ミシンには、丁度良い大きさでありコンパクトで使い勝手が良いとのことです。
ミシンの性能
自動止めぬい
ぬい始めと終わりに自動的に返し止めぬいが入ります。
一般的に使われる止めぬい(返し止めぬい)。ぬい合わせ等に使用し、強度も十分。
自動ボタン穴かがり
ボタンの大きさに合った穴かがりが自動で縫えます。
自動糸通し
針穴への糸通しもワンタッチで完了するので、スピーディに作業をスタートできます。
糸調子
ほとんどの布地と糸の組み合わせで適した糸調子にセットされています。
LEDランプ搭載
針元を明るく照らします。長時間の使用でも熱くならず、環境に配慮した長寿命省エネランプです。
厚物のぬい始めも簡単
押えのボタンを押すと、押えが水平に保たれるので厚地の段部もスイスイぬい始められます。
フリーアーム
筒物もラクラクぬえるフリーアーム。
水平釜
ボビンケースがいらない水平釜。
ドロップフィード
レバー操作で送り歯を下げることができフリーモーションに便利。
ミシンをどのような経緯で購入したか
このミシンの購入の決め手は、父のゴルフの景品であり値段は不明とのことです。
前使っていたミシンのメーカーもJUKIであり、だいぶ古く買い換えたかったので「丁度良かった」とおっしゃっていました。
ミシンを使い始めたのはいつ頃か
母がミシンに初めて触れ使い始めたのは中学生の家庭科の授業です。
なんとなく教わって言われた通りに縫っていたので当時は、難しいとは思ったことがなかったそうです。
しかし、子供が生まれ、洋服や小物などを作ろうと思うようになりました。家庭科では、基本的なことしか教わっていなかったので本を沢山買って独学で勉強していました。
最初は、幼稚園で使うタオルやお道具袋など簡単なものを作っていましたが、次第に出来上がった時の達成感や子供達が喜んでくれる姿を見て、もっと手の込んだものを作りたいという気持ちが芽生え浴衣も作るようになりました。
私も覚えているのですが、小学生までは母の手作り浴衣で夏祭りに行っていました。私は、年が12歳と10歳離れている姉二人がいます。
その時から沢山手の込んだものを作っているのですから、大体ミシン歴は35年だと言えます。
ミシンを使う技術をどこで学んだか
初めは、家庭科の授業。
そして、本屋で本を購入し独学でミシンを使う技術を学びました。
誰のために何を作っていたか
子供のタオル。お道具袋。小物。スカートや浴衣。
幼稚園、小学校で使うもの。私たちは3姉妹で、お下がりでも良かったのですが「姉が使ったものは嫌だ。新しいのが良い」と泣いて怒っていたので大変だったそうです。
今思うと、駄々をこねていた私たちのために何も言わずに一つ一つ手作りで作ってくれた母に尊敬すると共に感動しました。
正直、何を作ってもらったとか、なんのキャラクターを刺繍してもらったとか明確なことは覚えていませんが、昔の写真を見せてもらいながら話された時は、とても大変で苦労していたのだなと思うと涙が出そうでした。
また、幼稚園のバザーでの出し物でもミシンを使う機会が多かったそうです。当時は、手作りブームであったため、よく手作りのものを作っていたそうです。ママ友などの集まりで作ってきたものを交換することもあったので気合いを入れて細く丁寧に作ることを心掛けていたそうです。
また、父のズボンの裾上げやカーテンにもミシンを使っていました。
ミシンの現在
現在においても、父のズボンの裾上げやカーテン、雑巾を作っているそうです。
ミシンを使う頻度は、子供が大きくなってきてから使う頻度は半分以下になりました。
また、子供の年齢が上がったのも使う頻度が減少した理由にも入りますが、ミシンを出すのが面倒臭いことや部屋が糸くずにより汚くなり片付けが大変などにより使う頻度が減少している一つの理由でもあります。
しかし、「ミシンは昔ほど全くって言うほど使わなくなったけれど、なくてはいけないようなものになっている」とおっしゃられていました。雑巾や裾上げなどちょっとしたことにミシンを使用しなければならないのです。
現在は、仕事を辞め、裁縫やミシンを使う時間の余裕ができたにも関わらずミシンを使う頻度は減少していきましたが、ミシンはなくてはならない家電の一つだということがわかりました。
出来あがった時の達成感と子供たちの喜ぶ顔(ジューキHZL-K10)
ミシンで洋服や小物を作っていた時は、自分自身がどんどん良いものが作れるようになった時の成長も分かるし、世界にひとつだけのオリジナリティ溢れる物を作った時の喜びや、出来上がった時の達成感。
そして、子供達が喜んで使ってくれたり着てくれたり姿を見るのが一番の喜びだったそうです。
自分の成長のためでもあり、子供や誰かのためでもあることが本当に楽しかったとおっしゃられていました。
私が、母にミシンについてのインタビューをしていた時「昔のことが蘇ってくる」と懐かしげに話してくれました。
これをきっかけに、また初めてみようかなとおっしゃられていたのでこのインタビューをして母がまた新しいことを始めるきっかけづくりを生み出すことができたのならば大変嬉しく思いました。
最後に
今回、母にインタビューをしてみて分かったことは、ミシンは一家に一台は必要でなくてはならないものだということです。
そして、母は私たちが小さい時からミシンで、お道具袋やタオル、洋服まで私たちのために作ってくれたことに「愛」を感じました。
今だから、分かることなのではないかと思います。ですから、私も子供が生まれたら、母がしてくれたことを自分の子供にもしてあげたいと思いました。
私も中学生の時に家庭科の授業でミシンの使い方を学びました。当時は、「どうせ将来使わないだろう」、「めんどくさいな」と思っていましたが、今、思い返してみるとしっかり将来に役立つ時がくるのだということを感じました。
母もおっしゃっていたように、ミシンを使用することは、自分自身の上達や子供達の笑顔を見ることのやりがいや喜び、かけがえのない思い出を巻き起こす魔法のアイテムであることを知ることができました。
そして、ミシンを使用するにあたって誰かのことを思いながら作っている。「誰かのために」と思いながら作っているのだと思うと心が温かくなります。
ミシンは、人を素敵な気持ちにさせます。
しかし、現在ではミシンの温かさを知らない人は沢山いると思いますし、私もその一部でした。
そのミシンの大切さが失われるのは非常にもったいないことだと思います。ですから、それが失われないような解決策を私達自身が考え、次なる世代、若者に発信していかなけばならないと思いました。
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