母とミシン:シンガー社「モナミ アバンセ1950」
このページでは母とミシンと題した、シンガー社「モナミ アバンセ1950」の思い出を学生アンケートから紹介しています。
アンケートの紹介にあたり、学生レポートの日本語や文脈などの修正を私が行なっています。また、紹介に際して学生の許可を事前にいただいています。
ミシン所有者とあなたの関係
そのミシンを所有している方はあなたから見てどなたに当たりますか?
私の母が所有している物です。
2.その方の生年やミシン利用期間の西暦や居住地
母は1969年生まれで、利用期間は1999年から2010年です。滋賀県大津市で使用していました。
ミシン本体について

シンガーミシン「モナミ アバンセ1950」
- ミシンのメーカー:ミシンのメーカーは、シンガーです。
- ミシンの機種:ミシンの機種は、モナミ アバンセ1950です。
- シリアル番号:N300401028です。
- ミシンの購入年:購入した理由としては、幼稚園で使用するカバンなどを作るためでした。なので、兄が幼稚園に入園した1999年に購入し、利用し始めました。
ミシンの性能
母はミシン初心者で、どのメーカーのミシンを買えば良いのか迷っていました。でも、そんな母でもシンガーのミシンだけは知っていたらしく、とても人気だったそうです。母はミシンを購入する際に、初心者でも使いやすく、長い間使うことができる性能のミシンを探していました。そして、シンガー社のモナミ・シリーズの性能が気に入り、「モナミ アバンセ1950」を購入しました。
まず、モナミ・シリーズは耐久性があります。これは、長く使いたい母にとってはすごく嬉しいことでした。また、使っていくうちに二つの良い点が分かりました。
- まず一つ目は、縫い方です。直線だけでなく、ギザギザやウェーブといった、自分で縫うには少し難しい縫い方が自動でできました。自分で縫うよりもきれいに早くできるので、とても助かります。
- 二つ目は、静かということです。ミシンは機械なのでどうしても音がなってしまいますが、シンガーのミシンはとても静かで夜にしても迷惑にならないです。これは子どもがいた母にとってはありがたい性能でした。
ミシン技術の習得先
ミシン技術の習得先は、祖母です。当時、家の近くにミシンの技術を教えてもらえる学校などが無かったこともあり、祖母に教えてもらうしかなかったそうです。祖母も分からないところは、二人で取り扱い説明書を何度も読み、少しずつ使いこなせるようになったそうです。
ミシンの使い道

シンガーミシン「モナミ アバンセ1950」
ミシンの所有者はミシンをどのようなことに使いましたか?
母はミシンを兄・姉・私の、幼稚園と小学校で使用するカバンなどを作るために購入しました。そして、姉と私が習い事でバレエを始めてからは、バレエの発表会の衣装を作るのにも使用しました。たくさんの物を作るのに使用したので、種類別に書いていこうと思います。
誰のために何を作ったか、作ったものを具体的に書いてください。
幼稚園の時に作ってくれた物は三つあります。
- 一つ目は、兄・姉・私の上靴入れです。これは並縫いを使って作ってくれました。
- 二つ目は、兄・姉・私のお弁当入れです。これも並縫いを使いました。
- 三つ目は、兄・姉・私の絵本入れです。これも並縫いを使ったそうです。
小学校の時に作ってくれた物は四つあります。
- 一つ目は、兄・姉・私の給食袋です。コップなども入るように少し大きめに、並縫いで作ったそうです。
- 二つ目は、兄・姉・私の体操服入れです。これも並縫いで作ってくれました。
- 三つ目は、兄の辞書入れです。これも並縫いです。
- 四つ目は、兄の裁縫セットをいれる袋です。これも並縫いで作りました。
姉と私が習っていたバレエで作ってくれた物です。
バレエでは主に、発表会の衣装を作ってもらいました。衣装作りは、チュチュと呼ばれるスカートを、形に沿って縫っていきます。衣装を作ってもらっていたのは、姉と私が小学校低学年の頃だったので衣装も小さいサイズでした。しかし、縫い方がとてもややこしく、苦戦したそうです。そして、これも並縫いで作りました。衣装作りの他には、稽古に持っていくカバンを作ってもらいました。これも並縫いを使いました。
この他にも、家で使用する物もミシンで作りました。
- 一つ目が、雑巾です。いらなくなったタオルを雑巾にしていたそうです。これも並縫いを使いました。
- 二つ目が、のれんです。夏になると少しでも涼しく感じるようにのれんを作りました。これも並縫いです。
- 三つ目が、ズボンの裾上げです。これも並縫いを使用しました。
無償労働か有償労働かの区別も入れて下さい。
以上の制作は、すべて家族に対して使われていたことから無償労働でした。
ミシンの現在
初めの方に書いたとおり、ミシンを購入した理由は、幼稚園で使用するカバンなどを作るためでした。なので、兄と姉、そして私が順に小学校を卒業していくのと同時に、だんだんミシンは使われなくなっていきました。
私が小学校低学年の頃までは、上記で書いたように、様々なものを作ってもらい、小学校三年生ぐらいまではそれを使いつづけていました。しかし、小学校四年生の後半ぐらいから、兄や姉が使っている物を使いたくなってきました。その一つが体操服入れです。母が作ってくれた体操服入れではなく、お店などで売られているかわいい袋を使うようになりました。この他に、バレエの稽古用のカバンも、普段使っているかわいいカバンを使うようになっていきました。
母は、私たちの年齢が大きくなっていくと共に、ミシンを使う機会が無くなっていったそうです。購入した当初は、長い間使うことができるミシンを探していましたが、今となっては何十年も押し入れに入ったままです。
ミシンへの思い入れ
母は、私たちの為にたくさんの物をミシンで作ってくれました。なので、母の中ではミシンに対してたくさんの思い入れがあり、その思い入れが兄・姉・私と、それぞれで違う思いがあるそうなので、詳しく聞いてみました。
まず、兄に対してです。兄が幼稚園に入ってからはミシンを使うのに精一杯でした。一から祖母と母の二人で頑張って何とか使えるようになり、それだけで満足するぐらい大変だったそうです。初めて使うミシンに苦労しながらも、兄の為にたくさん作りました。
次に、姉に対してです。姉が幼稚園に入る頃には、母も結構ミシンを使えるようになっていました。姉が幼稚園や小学校で使う物を作るのは、兄の時の経験を活かしてスムーズにできたそうですが、バレエの発表会の衣装を作るのにはまた違う苦労をしたそうです。バレエの衣装は、他の人たちと同じように縫っていかないといけません。なので、少し間違えたり、適当にしたら、すぐにばれてしまうので慎重にしないといけません。母は、兄の時とはまた違う技術を身に付けたと、喜んでいたそうです。
最後に、私に対してです。私の時は、兄と姉と同じように縫っていったらいいだけだったので、簡単にできました。私の好きなキャラクターにしてくれたりと、余裕があったそうです。
今回のアンケートを書いたことにより、普段ミシンを使わない私もミシンに触れることができました。なにより、母のミシンに対する思いが聞けて、とても楽しそうだったのでよかったです。
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