子供にミシンが必要な理由

カラーフルな季節へご招待:福助ミシン

カラーフルな季節へご招待:福助ミシンミシンの広告
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カラーフルな季節へご招待:福助ミシン

この広告は、福助ミシンが「主婦の友」1965年8月号付録の裏表紙に掲載したものです。

さっそくリード文を見ていきましょう。

いつの時代もトップをゆくニューデザインで好評の福助ミシン。FZ530形はその代表的製品です。機会装置はすべて自動式。操作は簡単、ワンタッチでししゅう、模様縫いなどOKのステキなミシン。下糸をまくときの複雑な操作が簡単に行える新機構デ・クラッチ装置も採用されました。春のモードプランはFZ530形でどうぞ…。

出典 「主婦の友」主婦の友社、1965年8月号付録、裏表紙

福助ミシンFZ530型は画期的機構のデ・クラッチ装置を搭載。古ジグザグミシンのFZ430型もあると書かれています。詳細は福助ミシン代理店へ問い合わせよとのこと。

購入資金については、

  • 便利な月払いの方法もあります
  • 下取りセール実施中…どんな古いミシンでも下取りします

とあります。マンスリーローンと下取りは、当時のミシン販売方法(購入方法)の代表的なものです。

会社表記は次の3とおりです。

  • 福助株式会社
  • 福助商事株式会社
  • 福助ミシン販売株式会社

福助ミシン製造株式会社の表記がなく、自作していなかったのかなと思いました。ミシンを委託生産してもらい自社ロゴを貼りつけるという営業パターンかと思います。

1929年から1933年にかけてシンガー社製ミシン第15種は、ブラザー・ミシン、パイン・ミシン(ジャノメ・ミシン)、福助ミシンなど日本のミシンメーカーの製作目標となっていたともいわれるので、戦前はミシンの自社生産を行なっていたとは思います。

ただ、ネット検索でも福助ミシンの製造痕跡を確認できません…。

カラーフルな季節へご招待:福助ミシン

「主婦の友」1965年8月号付録、裏表紙

福助足袋と福助ミシン

福助足袋は1882年に大阪府堺市で創業した足袋製造業者です。19世紀末に足袋専用ミシンを開発したとしても知られます。ここから、足袋・靴下部門とミシン部門に分かれ始めます。ただし、このような略説には少し疑問が出てきます。

福助足袋は創業当初は手縫いで足袋を作っていましたが、1890年初頭にミシンを導入し、ドイツ製靴縫ミシンを改良しました。そして1895年に爪先縫ミシンを開発し特許を取得したとされます。

ところが、1901年に福助はシンガーミシン社製のミシンを足袋裁縫に使いました。さらに1930年頃には2,500台のシンガー社製ミシンを一工場に配置したともいわれます。自作ミシンでは間に合わなかったのでシンガー社製ミシンを導入したことは理にかなっていますが、足袋工場を巨大にしてミシン製造を巨大にしなかった点は、合点がいきません。

特許明細書からは創業者の辻本福松が特許出願人になったという証拠が出てきません。また、爪先縫いミシンの特許は1920年代ころに数回にわたって出願されていますが、出願人は堺市の人ではなく行田足袋の忍町の人だったりします。

このような経緯から、私は次のように考えます。

  • 1895年に爪先縫ミシンを開発し特許を取得したわけではない
  • 5年後の1900年に商標登録は確認できるが、これは足袋部門の商標なのでミシン特許ではない

私の先入観のミスかもしれませんが、『日本ミシン産業史』『蛇の目ミシン創業史』、それに日本経済史部門の研究者でも簡単に辻本福松の特許取得を言う割に確証がないのです…。

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