子供にミシンが必要な理由

祖母とミシン:ジャノメ足踏式ミシンの思い出

ジャノメミシン(当時パインミシン)が1929年に開発した足踏式式ミシン第100種30号ジャノメミシンの思い出
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祖母とミシン:ジャノメ足踏式ミシンの思い出

祖母とミシン

私は祖母にミシンについての話を聞きました。
祖母は1938年生まれで、1961年に結婚しました。
嫁入り道具として足踏式ミシンをもって行ったそうです。
祖母のミシンはジャノメの足踏みミシンでしたが、型は覚えていません。
ジャノメミシンのホームページで歴代のミシンをみると「パイン100種30型」ミシンではないかと思いました。
このミシンは1929年に発売されました。国内最初の家庭用標準型ミシンとのことです。

下糸機構に垂直半回転式を採用し、作業能率が飛躍的に向上しました。
蛇の目ミシン工業|ジャノメミシンの歴史

ジャノメミシン(当時パインミシン)が1929年に開発した足踏式式ミシン第100種30号

ジャノメミシン(当時パインミシン)が1929年に開発した足踏式式ミシン第100種30号 via >蛇の目ミシン工業|ジャノメミシンの歴史

祖母はミシンをどう買ったか

私の祖母は貧しい家庭で育ちました。
祖母がどのようにしてミシンを買えるくらいのお金をためたのかを聞きました。
子供のころはミシンはなかったので、すべて手縫いで家族の下着などを縫っていました。それでも働き続け、それなりの収入を得るようになりました。
そして、祖母は祖父と結婚して西陣の染色業に就きました。
その時に嫁入り道具として足踏みミシンを持って行ったという記憶があるそうです。
その時のお金は祖母の両親が貯めていたものだそうです。

祖母のミシン修得と教えてくれたコツ

祖母は裁縫学校には通っていなかったため、最低限の技術しか持ち合わせていませんでした。
そのため、家のミシンは内職用ではなく、専ら家内労働用として使用されました。
昔は貧しかったので、古い布や安い布に適当に型をとって、縫い合わせてシミーズという下着などを自分で作っていました。
足踏みミシンの使い方を教えてくれました。
足踏みミシンは昭和ミシンの定番でした。

プーリー

足でペダルを前後に踏むことによってプーリーを回転させて駆動させます。足踏み台は重く、安定した状態でミシンを縫うことができます。

足の踏み方

足の踏み方には2種類あって、両足を揃えて踏む方法と、左右で足の位置をずらして踏む方法です。
足の小さい女性は後者の踏み方をするのが普通だそうです。
右手ではずみ車に勢いをつけて同時にその勢いを加速させるようにペダルを踏みます。逆回転にならないようにしながらペダルを踏みます。

ミシン購入時の喜び

ミシンを初めて手にした時の気持ちを聞いてみましたが、あまり覚えていないとのことでした。以外にもミシンを手にした時の喜びというのは覚えていないものなのかと不思議でした。
祖母が愛用していたミシンは昭和の間に故障して破棄したそうです。

ジャノメ足踏式ミシンの思い出

垂直半回転式がよく分からなかったので調べました。
家庭科の授業でミシンを使って縫物をしたりしましたが、実際にどのような構造になっているのかはあまり知りませんでした。
上糸を通したミシンの針が布地を通ると、下にボビンとシャトルフックが待ち構えています。このシャトルフックが上糸を引っかけて回転します。そしてボビンから出る上糸と下糸が宇野時のちょうど間で交わって縫い上げることができます。
垂直式には、垂直半回転式と垂直全回転式があります。祖母が保持していたミシンは半回転式です。
半回転式は高速運動ができないので、家庭用ミシンに適しており、工業用としては使用されていません。垂直半回転式は縫いしまりが良く、寸法も日本工業規格で標準化されており、故障時の交換、修理が容易です。
水平全回転式はメーカーサイズがまちまちで、そのメーカーでしかアフターケアができません。
しかし、糸がらみが少なく、ボビンケースが不要でボビンの装着が容易、ボビンの下糸の残量が見えるなど、メリットも多いことがわかりました。
祖母は、ゆっくりでないと、縫えないと言ってました。
また、全回転式よりも半回転式のほうが音がうるさいそうです。昔はほとんどが半回転式だったため、ミシンの音がよく聞こえていたそうです。

私とミシン

私の家にミシンはありません。
でも昔から割と好きで裁縫はしていました。
ティッシュケースやきんちゃく袋などを手縫いで作っていました。
小学校で初めてミシンを見たとき、とても気分が高揚したのを覚えています。でも実際使ってみると、私は手縫いのほうが好きだと思いました。
ミシンは早くできるけど、手縫いのほうが気持ちを込められるし、縫う人の個性が出ると思いました。
でも、祖母の話を聞いてからは、足踏みミシンを実際に見てみたいという気持ちになりました。また、幼いころはミシンは高価で買えないものだと思っていましたが、今は安くなってきたので、自分でも購入してみようかなという気持ちになりました。

出典 松下良一編『'74縫製機器総合カタログ』松下工業、1974年

コメント 質問や感想をお寄せください

  1. 『足の踏み方』についてはとても勉強になりました。
    私が子どもの頃(80年代中国)家に胡蝶牌(上海製)の足踏ミシンがありました、母の嫁入り道具です。
    母はそれで何を縫っていたのかは覚えていませんが、ミシンに興味があって母に教えてもらった記憶があります。
    しかし子どもの私にとって足踏みのペダルが本当に重くて、なかなか手とうまく連動できなかった。
    「足の踏み方には2種類あって、両足を揃えて踏む方法と、左右で足の位置をずらして踏む方法です。
    足の小さい女性は後者の踏み方をするのが普通だそうです。」
    当時後者の踏み方でやればもっと楽しくできたかもしれません。
    10代の頃家族で日本に移住して、その足踏みミシンは中国の実家に置いたままでした。
    数年前両親の他界と共に中国の実家も売り払って、足踏みミシンも処分しました。
    本当は日本に持って来たいくらいでしたが…
    あの足踏みミシンは今も私の記憶に残っています。

    • ミシンの脚の踏み方(踏み台への乗せ方)の2とおりは、昔に一度だけ聞いたことがあります。
      ベテランになると片足を乗せるだけで運転できたと…!
      胡蝶牌は蜜蜂牌と同じくらい中国で有名だったようですね。
      中国人留学生の影響で少しずつ知ってきました。いずれ中国語で書かれたミシンのサイトで両社の歴史を調べるつもりです。
      足踏式ミシンは巨大で重いので凶器のようですが、電動式よりも思い出に残りやすいですね。身体の一部になるからでしょうか…。

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