ダーツの原理と種類:民族衣装に応用するコツ

ハンドメイドで服づくり
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ダーツの原理と種類:民族衣装に応用するコツ

この記事ではダーツについて、旗袍(チャイナドレス)を事例にとって説明しています。

ダーツとは平面の布地を立体的な人体に合わせるために取る摘みや摘み縫いのことです。

ダーツは衣服に立体性と緊縮性を得るための重要な洋裁技術で、現代の旗袍、着物、アオザイなどにも使われています。

英語でdart(darts)、投げ矢の意味が語源。

ダーツの原理

ダーツを使わない旗袍は下の写真のように胸部と腹部がゆったりします。

乳房は強調されず、布は皺や弛みを持ちながら重力に従って腹部以下へ垂れ下がります。

關錦鵬『長恨歌』香港、2005 (c) 上海電影集團公司上海電影製片廠、成龍英皇影業有限公司、文彙新民聯合報業集團、上海海潤影視製作有限公司。

これに対し、ダーツを用いた旗袍は引き締まった印象を与えます。

次の写真では、脇下・脇腹・腹部から乳頭へと3本のダーツが施されていることが分かります。

ダーツによって腹部が引き締まり胸部に膨らみができます。

チャイナ・ブラウス : アトリエ・レイレイ, 2016年。atelier leilei提供。

ダーツはまさにボディ・コンシャスを生み出す技術です。

ダーツは体型、服の種類、シルエットなどによって、2、3箇所に併用されることが多く、ダーツの位置、分量、長さ、方向などは着用者の意向、それに流行やデザインによって様々です。

ダーツの種類

用いる部分によってダーツの用語が細分化されています。

設置場所

  • 腰ダーツ(Waist Dart)
  • 肩ダーツ(Shoulder Dart)
  • 顎ダーツ(Gorge Dart)
  • 襟ぐりダーツ(Neckline Dart)
  • 脇ダーツ(Side Dart)
  • 肘ダーツ(Elbow Dart)

などがあります。

いずれもシルエットを萎ませるときに用います(この点がタックと逆です)。

見えやすさ

これらのダーツは見えにくいことから、隠れダーツ(Closed Dart)とも呼ばれます。

他方、目立つダーツは開放ダーツ(Open Dart)といいます。

一例に、デザイン線としてヨークやプリンセスを入れる時、切替線の中にダーツを入れることがあります。

着物リメイクの民族衣装にみるダーツ

最後に、着物リメイクで作った旗袍とアオザイからダーツの使い方をみましょう。

まずは旗袍(チャイナドレス)。

チャイナドレス 着物リメイク : アトリエ・レイレイ, 2016年。atelier leilei提供。

次に着物リメイクのアオザイ

着物リメイクのアオザイ。atelier leilei提供。

着物(キモノ)は布幅が狭いため、アオザイにリメイクする場合は写真のように縫い合わせて幅を確保させます(見えにくいかもしれません)。

その上で、縫い合わせをプリンセス・ライン風にダーツを兼用させています。ダーツによるプリンセス・ライン(Princess Line)。

これによって、布の幅が広がり、曲線の出る輪郭になります。このように面々を縫合することで布の幅を広げた場合ラインをパネル・ライン(Panel Line)、またはパネル切替といいます。

おわりに

ダーツはタックと異なり女性用の衣服によく利用されます。

タックとダーツの違いは、タックがギャザーの一種で、衣服の外側に摘み・皺・襞が出るのに対し、ダーツではそれらが衣服の内側に出る点です。

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