服ができるまで:繊維調達からミシン縫製までの道のり
小規模仕立業者の経営から読み解くファッションの社会経済史

出版社ページの「著者メッセージ」にて自著『近代日本の衣服産業-姫路市藤本仕立店にみる展開-』の面白みを紹介しています。

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オルガン針創業100周年記念誌「一本の針に心を込めて」

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今月、長野県上田市にあるミシン針メーカーのオルガン針株式会社さんから、同社の海外向け広告について問い合わせを頂き、史料の入手経緯などをお話しました。海外向け広告はなかなか確認しにくく、国会図書館などでも見つけられず珍しい広告であると指摘され、画像をスキャニングしてお送りしました。件の広告はこちらです。

オルガン針株式会社は1920年の蓄音機針の製造開始以来、今年で創業100周年を迎えました。これを記念して冊子や社史の編纂が進められているそうです。

蓮田重義編『工業用ミシン綜合カタログ』(工業ミシン新報社、1958年)について

この広告の出典は、蓮田重義編『工業用ミシン綜合カタログ』(工業ミシン新報社、1958年)です。この広告の発表年に関する記載はなく、カタログの出版年である1958年までということしか分かりません。

このカタログは書店向け(書籍市場)に流通したものではなく、ミシン業界の方々に配布されたようです。そのため、図書館でも出回っていないかと判断しています。拙著「ミシンと衣服の経済史」を刊行する際にも、このカタログを参照しました。刊行前に、出版社(思文閣出版)の方がミシン画像の著作権を念のために当たろうと、いろいろと調べられたそうですが、編著者の蓮田重義氏も、出版社(発行者)の工業ミシン新報社もヒットしないとのことでした。

とにかく、今回、広告を見直して、ミシンメーカーや貴社の1950年代の躍動感を改めて感じました。この広告を機にオルガン針さんから創業100周年の記念誌「一本の針に心を込めて」を謹呈して頂きました。2020年6月に刊行されたものです。

オルガン針創業100周年記念誌「一本の針に心を込めて」

オルガン針株式会社社史編纂委員会「一本の針に心を込めて―オルガン針グループ100年のあゆみ 1920-2020」2020年6月

年末にほんわかした冊子を送って頂き、さっそく年表や針の説明個所などに目を通しました。蓄音器針から会社が始まったこと、戦後の多国籍化、および21世紀になってから重慶にも会社が設立されたことなどを知り、躍動感を感じました。

いつもミシン本体ばかりに目が行ってしまいますが、「一本の針に心を込めて」から、ミシン針も重要な事を再認しました。思い返せば、20世紀をつうじてミシンの高速化には針と布の摩擦が大問題だったことを思い出しました(ミシン針高熱問題と縫糸溶解問題:20世紀をふり返る)。記念誌を送っていただき、視野が広がりました。

オルガン針株式会社の公式サイトはこちらです。「沿革」には年表が掲載されています。

ミシンから2020年を振り返る

今年はコロナのために、大学には行かずオンライン授業になりました。寂しい限りでしたが、前期の授業テーマがミシンでしたので、学期末にアンケートを取りました。

すると、春先にマスク不足のため学生や学生の保護者の方々がミシンを使って自前でマスクを作っているという話をしばしば聞きました。大変な状況でしたが、ほのぼのとした話を聞けました。

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