はじめに
本稿は、私に母親へのミシンに関するインタビューです。
インタビュー対象のミシンのメーカーは、シンガー、アックスヤマザキ、ジューキの3つ。
型番がわかるものは現在使用しているジューキの「HZL-665」のみになります。
母は、私が物心ついたときから、ミシンを使って作業しており、私にとってもミシンのある生活は当たり前でした。
おそらく彼女にとってもミシンがあるのは当たり前のことであり、あまりミシンについて深く考えることはないと思います。
でも、今回はこのインタビューに際して、彼女の子供の頃から現在に至るまで様々なことを語ってもらいました。
ミシンの購入について
母は、いつ、なぜ、どのようなミシンを購入したのでしょうか。
この章ではそれらについて詳しく話していただきます。
なぜ、いつミシンを購入したのか
ミシンは、今所有しているのを合わせて、今まで3台持っていました。
1台目を買った理由は、大学に入ってから一人暮らしを始めてしばらくして、ミシンが無いと困ったからです。
それがいつのことかは、はっきりとは覚えていませんが1990年頃だと思います。
2台目を買ったのは、1台目のミシンが重すぎて、しまっている場所から出してくるのも億劫になって、使いたくても使う気になれなかったからです。
それも、いつのことかはっきりとは覚えていませんが、一人目の子供が生まれた1995年ころだと思います。
3台目を購入したのは、去年(2019年)のことで、2台目のミシンの調子が悪くなってきたからです。
買い換える際には、1台目は下取りに出して2台目は壊れてしまったのでリサイクルに出しました。
どのようなミシンだったのか
1台目は、さっき言ったようにすごく重いミシンでした。
そういう意味ではちゃんとしたものでしたが、使い勝手は良いとは言えなかったです。
型番は覚えていませんがシンガーのものでした。
値段は、しっかりしたものなので高かったのではないかと思いますが、購入する条件としてできるだけ安価なものを購入したいというのがあるので、おそらく中古のものだったと思います。現金で一括で購入しました。
安価であること以外の条件は、重すぎたり大きすぎたりしなければ、最低限の機能があれば構いません。
そんな中で、2台目は、通販生活という通信販売で偶然見つけて、1台目と違い、コンパクトで軽そうで、すごく魅力的に感じて、買うことにしました。
アックスヤマザキのもので、値段が安く、初心者向けのようなモデルでしたが、使い勝手を重視しました。
今使っている3台目は、ジューキのHZL-665というミシンで、フリーマーケットアプリのメルカリで購入しました。
定価は10万円を超えるものですが、中古を1万円ほどで購入しました。ボビンケースが必要なかったり、自動糸通しがついていたり、便利で助かっています。
ミシンとの生活
最初は難しかった
はじめてミシンを使ったのは多分小学校の家庭科の授業でした。
はじめは難しくて全然使える気がしなかったのを覚えています。
だから、今こんなに当たり前のように使えるようになるとは。ただ、詳しくはわからないのですが、母親が短大で和裁や洋裁をやっていたらしく、実家にも足踏式ミシンがあって、使い方を教わったような覚えもあります。
でも、当の母親本人がミシンを使っているのはあまり見たことがないですね。
そして、中学生くらいのときに、自分で好きな生地を買ってきて、いちからサンドレスを作ったのが、初めてちゃんとしたものを作ったときの思い出です。
たぶんその時から自分で何かを作るのが好きだったのですね。
趣味から必要なものへ
大学に進学して一人暮らしを始め、最初は、インテリアとして古い足踏式ミシンを家に置きたいと思っていました。
昔のミシンがデザインとして好きで、あまり使う気もなかったので実用的であるかどうかは考えていませんでした。結局お金がなかったのでそれは諦めました。
それからしばらくして、引っ越しに伴って、微妙に窓より大きいカーテンを直したり、自分は体が小さいので、服のサイズを自分で調整したりと、ミシンが必要なことが増えてきました。
カーテンも服のサイズも、プロに任せれば済む話ですが、凝り性なので、できることは自分でやりたくて、結局先程の1台目のシンガーのミシンを買いました。
それからは、自分でインテリア雑貨を作ったり、服や鞄を直したり、様々なことに使いました。
自分のためだけではなく
その後は誰かのために作るということが増えました。
- 姪が幼稚園に入園する際に必要な、鞄や布団を入れる袋などを頼まれて作ったり
- 自分の子供も3人いるので、学校で必要な雑巾や鞄やエプロンやポケットティッシュのケースなどを、好きなキャラクターなどの生地で作ったり
- 運動会のダンスの衣装を作ったり
自分の同様、子供の服を直すこともありますし、妹の服などを頼まれて直したり、母親が地元からこちら(和歌山から北海道)に引っ越してきてから、母親の服を直したりすることもしばしばでした。
最近では、新しくクッションカバーを作ったり、娘と習っているフラダンスの衣装を作ったり、布マスクを作ったりと、事あるごとにミシンでなにか作ってきました。
最近の力作
最近作ったもので、とくに力を入れたものは、ラグビーの日本代表のユニフォームです。夫と息子二人がラグビーが好きで、昨年のワールドカップの際に、日本代表のユニフォームを購入して、それを着て応援していました。
それを見た娘が羨ましいと言って欲しがったのですが、値段は1万円を超えますし、当時は大人気で入手困難だったので、自分で作ることにしました。
家にあった白いTシャツをベースにして赤と金の布で柄を再現して、フェルトでエンブレムも作りました。
結局、すぐ娘のほとぼりも冷めて殆ど着ていませんが、私は良い出来だったので満足です。
最後に
インタビュアーは、ありがたいことに、生まれたころからいろいろなものを作ってもらっていますが、個人的には2台目のアックスヤマザキのものが思い出に残っています。
家庭科の授業の後に家に帰って、そのミシンで練習させてもらった思い出もあります。
また、今回のインタビューで、祖母が服飾系の専門学校に通っていたことや、昨年新しいミシンを購入していたことなど、知らないことがあるんだなと実感しました。
また、インタビュアーが子供の時から実家にあるあらゆるものが実は母の手作りだったことも驚かされました。
インタビュアーは勝手に、母親が子供の頃は家庭科が女子だけの教科であったことから、その時代はまだ、女性がミシンを使えて当たり前で、裁縫は女性の仕事という風潮が根強く残っていたと思っていました。
だから母親はミシンを使った裁縫が上手なのだと思っていましたが、母親は周りの人みんながみんなできるわけでは無いということを聞いて、自らの思い込みを実感しました。
さらに、いかに母親がものづくりが好きな人であるかも伝わってくるインタビューになりました。
もし、母親であることの義務感から、子供のためにいろいろなものを作ってくれていたとしたら申し訳ない気持ちになりますが、ものづくりが好きで作ってくれていたということなので、素直に嬉しいしありがたく思います。
少し関係ないことになりますが、凝り性なところは、インタビュアーに遺伝しているような感じがしました。
インタビュアーも、昨年授業のグループワークで動画を作る機会があって、必要以上に時間をかけて編集しました。メンバーからはそこまでしなくても良いと言われましたが、楽しかったのでついやりすぎてしまいました。
母親には、これからも好きなことを長く続けてもらいたいですね。
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