ユニオン・スペシャル 51500：2本針二重環縫ミシン

ユニオン・スペシャル 51500：2本針二重環縫ミシン

これは、ユニオン・スペシャル社の2本針二重環縫ミシンです。型番は「51500」。

この記事ではサブクラスのシリーズを網羅的にまとめています。本シリーズは厚物用平型2本針二重環縫ミシンで、主に洋服用極細縫をします。2本ルーパーが特徴です。

ユニオン・スペシャル 51500BJ

オーバーオール、コート、コンビネーションスーツなどの伏縫ミシンです。

押え金と縫目チェーン糸のために、裏にテーパー型の溝があります。巻定規上下厚さ3/32”。

縫目型は401-LSc-2、インチあたり縫目数は7～14針、標準ゲージは10針、針巾は1/4”から9/32”まで、速力は5000です。

ユニオン・スペシャル 51500BK：2本針極細縫ミシン

これは、ユニオン・スペシャル社の2本針極細縫ミシンです。型番は「51500BK」。

洋服ズボン（パンツ）の地縫用ミシンです。前進型。

縫目は互い違いに重なり、ちょうど1本針で縫っているように見えます。

針巾は1/64”。インチあたり縫目数は20針、標準ゲージは10針です。右針は1/4”。

縫目型は401-SSa-2です。

速力は3600です（4800説あり）。

ユニオン・スペシャル 51500L：2本針二重環縫ミシン

これは、ユニオン・スペシャル社の2本針二重環縫ミシンです。型番は「51500L」。

2本針プーラー付き二重環縫ミシンで、厚物用です。

テント、日覆、防水布などに使います。

ミシンと同時に回転して送りを助けるプーラー（牽引歯車）を備え、帆布製品にも適しています。

ユニオン・スペシャル 51500BL

本機は「51500L」と用途は同じです。テント、日覆（カバー）、ターポリン、防水布などの接合縫に使います。

プーラー付き。

「51500L」との違いはミシン頭部が流線型になってる点です。

縫目型は401-LSa-2、インチあたり縫目数は5～9針、標準ゲージは6針、針巾は13/32”から3/4”まで、速力は3400です（3600説あり）。

ユニオン・スペシャル 51500BM

オーバーオール胸当にテープを貼付縫いします。テープを織縁と平行に裁断します。

縫目型は401-LSk-2、インチあたり縫目数は8～12針、標準ゲージは10針、針巾は9/32”、速力は4800です。

ユニオン・スペシャル 51500BN

洋服ズボン（パンツ）の地縫用で極細縫いをします。

縫目インチにつき7針の場合、51500BKと同じ縫目を作ります。

縫目型は401-SSa-2、インチあたり縫目数は不詳、標準ゲージは7針、針巾は9/32”、速力は4800です。

ユニオン・スペシャル 51500P：2本針二重環縫ミシン

これは、ユニオン・スペシャル社の2本針二重環縫ミシンです。型番は「51500P」。

皮製上着、厚手縞ラシャ上着、メルトン製上着など、厚地服用のミシンで、大量生産に向いています。

トラクター式送り機構をもちます。トラクター式送り機構とは押え金の特徴を示す言い方で、嵩張る生地でも楽に縫い越すことができるものです。

インチあたり縫目数は7～14針。

縫目型は401-LSb-2。

速力は4000です。

ユニオン・スペシャル 51500BP

本機は「51500P」のサブクラスで、流線型になっています。

用途や機能は「51500P」と同じです。極厚物作業服用で、オーバーコート、厚手メルトン生地などに使います。

定規と案内があります。厚さ1/4インチ用。

縫目型は401-LSb-2、インチあたり縫目数は7～14針、標準ゲージは10針、針巾は9/32”、速力は5000です。

ユニオン・スペシャル 51500BR18

デニムジャケット、オーバーオールなどの袖のマチ入れ用。押え金はトラクター型です。

縫目型は401-LSc-2、インチあたり縫目数は7～14針、標準ゲージは10針、針巾は不詳、速力は5000です。

ユニオン・スペシャル 51500BS1

本機は51500BKの改良型です。

洋服用ズボン（パンツ）極細縫いで地縫用。

2本針。鎖糸で連続作業ができます。

縫目型は401-SSa-1、インチあたり縫目数は不詳、標準ゲージは10針、針巾は1/64”、速力は5500です。

ユニオン・スペシャル 51500BJZ18

オーバーオール、カバーオールなどの伏縫用ミシンです。

上下ローラー式プーラー送り付き。

押え金の底部は鎖糸を容易に通すための溝があります。

縫目型は401-LSc-2、インチあたり縫目数は7～14針、標準ゲージは10針、針巾は9/32”、速力は4800です。

出典 蓮田重義編『工業用ミシン綜合カタログ』工業ミシン新報社、1958年