パターン:型・原型、模型、様式、見本

ミシンで服づくり
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パターン

パターンとは型・原型、模型、様式、見本のことです。中国語で紙様や裁剪様板、英語で「pattern」。

ファッション用語としてのパターンは以下の2つに大別されます。

  1. 生地に用いられる柄(模様、図案)、詳しくはテキスタイル・デザイン(織物図案)における繰り返し模様の一つの造形単位。
  2. 衣服製作のための型紙、詳しくは裁断用型紙(とくに市販の既製パターン)で、立体裁断用と平面裁断用がある。

とくに2点目、型紙としてのパターンは、アパレル産業や裁縫作業において用いられる意味です。

「ブート・ストラップ・ドレスの形式:プレップ・ファブリック、カッティング、マーキング」via Bootstrap Dress Form: Prepping Fabric, Cutting, & Marking | Flickr

たとえデザイナーが妄想に近い服飾デザインを行なっても、それを実際に裁縫可能な段階に移行させる作業がパターンで、この作業はとても大切な工程です。

この意味のパターンは、既製服製造の工業用パターン、オーダー(注文)やホームソーイング(家庭裁縫)用パターン、セルフ・メイド用パターンなど、用途別に分かれます。

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アパレル産業のパターン

  • パターン・メーカー(pattern maker):アパレル産業においてパターン段階に従事する作業者
  • パタナー(patterner):同上
  • パターン・メイキング(pattern making):パターンを作る作業

米国の既製服業界を発端に普及した大量生産用(工業用)パターン(工業用型紙)の原型(マスター・パターンやベーシック・パターン)はとくにスローパー(sloper)といい、近年ではCADシステムを導入する場合が多いです。

市販の型紙ですと着用者の体型に完全にはフィットしないので調整する必要があります。自分で作る型紙には調整は不要ですが。

取扱店舗は少ないものの、旗袍のパターンも市販されています。

1970年代頃までは、消費者が気に入ったファッション写真を雑誌から選んで伝えると、そのパターン(型紙)が送られるサービスが欧米では多かったです(だいたい年間4回の刊行)。

この雑誌はとくにパターン・ブックとよばれ、当時の日本では欧米圏のファッションを真似るときの大きな役割を果たしました。

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