家庭用ミシンの裁縫用語:JIS規格の考え方と意図

ミシンで服づくり
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この記事では、JIS-B9003とJIS-B9011にある家庭用ミシンの裁縫用語の考え方と意図について、断面、表裏面、縫製作業の3点から解説しています。

JIS(日本工業規格)は縫目・縫目の形・縫い方に関するおもな用語を規定しています。また、ジグザグ本縫ミシンがポイントになります。

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家庭用ミシンの裁縫用語の考え方(JIS-B9003の考え方)

適用範囲

JIS(日本工業規格)は、その一部で、家庭用ミシン裁縫用語として、縫目・縫目の形・縫い方に関するおもな用語を規定しています。

この規定はミシンを買うユーザーに誤解を与えず、正確な情報を提供するためのものです。

分類

JISでは、裁縫用語を次のように分類して、家庭用ミシンの商品説明に反映させています。

  1. 縫い目の構成に関するおもな用語
  2. 縫い目の形に関するおもな用語
  3. 縫い方に関するおもな用語

これら3点をはっきりさせるために、JISは、番号、用語、読み方、意味、絵図、対応英語を規定しています。

目印

これら3点の違いを理解するには、それぞれが

  1. 断面の説明
  2. 表裏面の説明
  3. 縫製作業の説明

に対応していると考えれば理解しやすいと思います。

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縫い目に関する用語(断面で考える)

この項目に関する情報はこのカテゴリーの各記事をお読みください。

縫い目の断面図も併載しています。

縫い目の形に関する用語(表裏面で考える)

この項目に関する情報はこのカテゴリーの各記事をお読みください。

縫い目の形も併載しています。

縫い方に関する用語(作業で考える)

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縫い見本も併載しています。

家庭用ミシンの裁縫用語の意図(JIS-B9011の意図)

これまで「JIS B 9003」(家庭用ミシンの裁縫用語)を詳しくみてきました。

「JIS B 9011」(家庭用ミシン)」は「JIS B 9003」に定められた家庭用ミシンを用いて裁縫する場合に使う言葉から、縫い目や縫い方に関する主要用語を選んで定義した規格です。

日本ミシン検査協会の家庭用ミシン技術委員会が原案を作成しました。

規格制定の趣旨

家庭用ミシンの縫い機能はジグザグ本縫ミシンの開発によって拡大しました。それにともない、需要も従来の直線本縫ミシンからジグザグ本縫ミシンに転換しました。

1972年現在、家庭用ミシンの年間需要のうち81.1%がジグザグ本縫ミシンです。この傾向は、ホームソーイングの流行によって、さらに強まりそうです。

ジグザグ本縫ミシンは、裁縫分野における基礎縫いをはじめ、部分縫いや飾り縫いにもできる広範囲な縫い機能をもっています。

しかし、この機能を実際の裁縫にあわせて説明しようとすると裁縫用語が統一されていないため、ミシンと消費者とのギャップが大きいのが現状でした。ミシンの使用説明書の裁縫用語には、消費者が理解している裁縫用語と異なる表現が多く、消費者に誤解を与えることもしばしば生じました。

といっても、1972年現在のミシン仕様書は、ミシン裁縫の便宜を図るため、多様化した縫い機能の利用方法を具体的に詳しく述べたものが増えてきました。ホームソーイングの流行とともに、ミシン仕様書は、今後はさらに丁寧な説明をしていくでしょう。

そこで、「JIS B 9011」(家庭用ミシン)」はミシン裁縫における縫い目や縫い方に関する主要用語を統一的に意味づけます。これで消費者とミシン業界のパイプをしっかり通して、ミシン裁縫の発展に寄与できればというのが出典の著者の狙いです。

出典 松下良一編『'74縫製機器総合カタログ』松下工業、1974年

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